496の落書き帳

496がなんか思ったことを書いたり書かなかったりする場所です。

にっき「生体情報量」

今日も進捗が悪い。

1日を振り返ると、まず昨日の睡眠から既に駄目なのだが、講義を3つ聞いた時点で体力がなくなっているのかなという感じがする。復習や課題はあんまりできていない。

講義で面白かった話としては、近年ゲノム解析速度の発展がかなりヤバく、Mooreの法則を上回る勢いだというのがあった。まずゲノム解析というのは生物実験的なところでDNAの破片をいっぱい拾ってきて読むという工程とその破片情報を繋ぎ合わせてゲノムを復元する(解析)工程に分けられる。昔はDNA破片を取り出すのに時間もお金も相当にかかり、それをコンピュータで解析するのにも時間がかかり、という感じだったのだが、これが両方とも加速しており、しかも破片取り出しの方が勢いよく加速しており、コンピュータ側が追いつかれている。というかもう追いつけなくなるっぽい。それでアルゴリズム屋が本気になってゲノム解析に使えるアルゴリズムの研究をやり出した(主に文字列検索)という経緯があるのだという。

なお、ゲノム解析は最初は人間のDNAを見て医療に使うイメージであったが、最近人間の腸内の細菌たちが凄い役割を持っていることが判明してしまい、こいつらのDNA解析も課題になってしまった。細菌たちの方が人間本体よりもDNAの量が多く(いろんな種がごちゃごちゃしている合計なのでそれはそう)、たいへんらしい。将来的にはその辺の土を拾ってきてバクテリアの類を全部ゲノム解析にかけるというのが基本的な調査の一種になる時代を夢見ているそうだ。で、今それに足りないのはとにかくマシンパワーであると。

ふと思い出した話がある。「深層学習が急に成果を出し始めたのは十分なサイズのニューラルネットを回せるレベルにマシンパワーが追いついてきたからであり、理論研究が革命を起こしたのではなくマシンパワーでぶん殴っているだけだ」という評を数年前に聞いたのだ。これは、AIが人間に追いつけないのは理論的に足りていないのではなくて純粋に計算能力が足りないからだという風にも見える。当時は、「現代のコンピュータの計算能力」が「人間の脳とかにある神経回路の計算能力の合計」より未だに低いとはどうしても思えず、そんな訳はないだろうと思ったのだが、さっきの話は人間の体内に埋まっている情報量が思ったよりヤバいということを示唆する。生命とは情報であるみたいな怖い言説が迫りつつある中で、生命の神秘というものがいつかマシンパワーで破壊される日が来るとすると…それこそシンギュラリティかも、しれないな。よく分からないが。

さて現実に戻って、この話は面白かったが、他の進捗は乏しい。課題は終わらないわ論文は読めないわ、疲れた時に限ってようつべに嵌るわ。ようつべは本当に制限をかけようと努めなければ。明日は久々に大学に出向く予定だったりするので、リフレッシュになるといいなあ。おわり。